生理学学習メモ(4)


とりあえず適当に書いて、後でアップデートする

消化吸収概論

消化活動の全体像

・機械的消化
咀嚼→嚥下→蠕動
・化学的消化
(1)唾液アミラーゼによるでんぷんの部分的分解
(2)胃酸とペプシンによるタンパク質の加水分解
(3)胆汁酸とリン資質による脂肪の乳化
(4)膵酵素による3大栄養素の加水分解
(5)小腸粘膜酵素による分解と吸収
(6)水分の吸収

随意運動と不随意運動

口は随意運動可能
食道〜結腸 不可能
直腸 可能

自律神経と消化速度

胃腸間の縦走筋の収縮は迷走神経刺激で活動電位の頻度が増し、交感神経刺激ではリズムが低下し、活動電位の数も減る。そのため副交感神経刺激は消化吸収速度を上げて、交感神経刺激では消化吸収は遅くなる。

消化管における水の出納

摂取分泌:9L
吸収:8.9L
便:0.1L

分泌、摂取について

摂取:体外→体内
分泌:体内→体外

外分泌と内分泌の違い

外分泌は分泌されたものが導管を通って組織に送られてその場で作用すること
内分泌は導管を通行せず血流を通して標的となる臓器にたどり着き作用すること。

消化吸収各論

唾液

唾液を分泌するのは大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)である。
副交感神経優位ではコリン作動性神経からAch(アセチルコリン)ペプチド作動性神経からサブスタンスPやVIPが分泌され漿液性の唾液を分泌する。交感神経からのノルアドレナリンはcAMPによりAキナーゼを活性化して粘性の唾液を分泌する

食道の長さ

食道 切歯から噴門までは40cmであり、この数字は内視鏡の検査や胃カテーテル挿入の目安になる。

食道の組織

粘膜ー輪走筋ー縦走筋
アウエルバッハ神経叢は輪走筋や縦走筋の間に存在し、これらの平滑筋を間接的に支配することで、蠕動運動に深く関連する。

嚥下

嚥下は3相に分かれ、随意運動と不随意運動がある。

口腔相 随意運動が可能。軟口蓋が閉鎖
咽頭相 不随意運動
食道相 不随意運動

食道の蠕動運動

輪走筋 口側で収縮 肛門側で弛緩
縦走筋 収縮

嘔吐反射のメカニズム

迷走神経、横隔神経、肋間神経が関与する。

胃の機能

食物の一時貯蔵
食物を小さな粒子にする機械的分解
ペプシンによりタンパク質をポリペプチドに分解する化学的消化

胃粘膜の構造

縦走筋と輪走筋のそうに加えて胃の前側と後ろ側は粘膜と縦走筋の間に筋層がある。
・胃粘膜には種々の分泌細胞が含まれる。
胃粘膜表面上皮は単層円柱上皮で大部分が粘液細胞

P378
胃腺の4種類の細胞
(1)頸部粘液細胞
(2)主細胞
ペプシノーゲン(ペプチドの不活化分子)を分泌
(3)壁細胞
塩酸(HCL)と内因子を分泌
(4)腸管内分泌細胞
ガストリンを分泌
(5)ECL細胞
ヒスタミンを分泌
胃酸
純粋に集めた壁細胞の分泌液の[H+]はpH=0.87
塩酸の作用
ペプシノーゲンの活性化
肉の結合組織や筋繊維の分解
壁細胞の細胞質phは7.0 濃度勾配に逆らってH+を輸送して低いpHをもたらしている。
細胞内血管の壁にH-K ATPase
細胞外のK+に触れてH+との交換。

胃腺からの分泌
主細胞から蛋白質分解酵素ペプシンが不活性の前駆物質ペプシノーゲンとして分泌される。

胃が溶けない理由
(1)粘膜上皮細胞のタイト結合
胃液を下層組織内に侵入させない
(2)粘液が分泌される
プラスタグランジン類が胃粘膜保護

粘膜バリアー破壊→粘膜下組織炎症を起こす(胃炎 gastritis)
継続的な胃の侵食→胃潰瘍

・多くの薬物が胃酸と粘液の分泌速度を変え、潰瘍形成を助長する。
カフェイン、ニコチン
イブプロフェンとアスピリン→プロスタグランジン産生阻害
胆汁酸逆流→界面活性剤的作用→粘膜バリア破壊
胃潰瘍 ストレスまたは胃酸抵抗性最近ヘリコバクターピロリ
胃上皮に付着して粘膜バリアーを破壊
→粘膜保護を受けていない領域を露出させる。

胃液分泌調節

頭相

気分や食欲に依存:外見匂い味咀嚼
そう胃液分泌の35%
迷走神経刺激→胃
アセチルコリン
主細胞壁細胞作用
G細胞からガストりん分泌
*ガストリン
ヒスタミン

胃そう

総胃液分泌の60%
胃壁の拡張と食物の化学成分による。
ガストりんの分泌はphの低下によって抑制される

腸相

5%
G細胞がガストリン分泌
胃酸分泌抑制

胃酸分泌の疾病

胃酸過多
カフェインアルコール→さんの酸性刺激
非ステロイド系抗炎症薬NSAID プロスタグランジン産生阻害
胃収縮の電気的運動
蠕動運動は平滑筋細胞の基本電位リズムで起こる
嘔吐
胃、時に十二指腸の内容物が強制的に口から放出される現象

胃内容物の貯蔵、混合、移送
食後蠕動性収縮が胃体部で起こる→幽門部で強力
幽門洞の内圧上昇→幽門括約筋が開き数ml出て閉じる

小腸で十分処理できる速度で送られる。

十二指腸
腸間膜がない
膵臓の頭部を囲むように円弧の形をしている。

肝臓の特徴

肝動脈と門脈の二重支配
上記のうち栄養血管は肝動脈、機能血管は門脈である。

機能
代謝の中心臓器(糖、脂質、タンパク質代謝)
胆汁の合成分泌
解毒
ビタミン鉄の貯蔵
循環血液量の調節
血液浄化
造血

三大栄養素の代謝
同化:自身に必要なものを合成する
異化:エネルギーを作り出す代謝過程
グルコースはグリコーゲンとして貯蔵される。肝グリコーゲンの方がグルコースにしやすい
アミノ酸はタンパク質、尿素になる。尿素はアンモニアを無毒化したものである。

肝臓で合成される血漿蛋白

アルブミン
トランスフェリン 鉄イオンの運搬
ハプトグロビン
血液凝固因子 血液凝固
αフィブリノーゲン フィブリンの前駆体。トロンビンで活性化される。
アンチトリプシン
CRP
アンジオテンシノーゲン
AFP

胆汁酸の生合成
コレステロール→一次胆汁酸→二次胆汁酸
(コール酸→デオキシコール酸)
(ケノデオキシコール酸→リトコール酸)

胆汁の分泌調節
セクレチン HCO3-の分泌
コレシストキニン

薬物代謝・解毒
ほとんどの薬物は肝臓で代謝される(肝初回通過効果)

ビタミンB12
回腸で吸収され門脈経由で肝臓へ行く 会長に内因子受容体があるから

門脈系と体循環系の吻合

門脈圧亢進時には各静脈を通って門脈血が逆流する。
肝硬変で門脈圧亢進が起きる。
重症化すると脾腫や腹水が見られる。

黄疸

ビリルビン上昇で身体中が黄色くなること
正常は1.0以下

顕性黄疸 2.0mg/dlを超えてくると黄色く見える状態

溶血性黄疸
肝細胞性黄疸
閉塞性黄疸 先天性胆道閉鎖症 胆石、胆嚢炎、胆道系腫瘍などによって胆道閉鎖が起きて、胆汁のうっ滞が起きる

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